昔の自由度・・・
- 村上 龍
- 限りなく透明に近いブルー
大学 在学中の1976年 『限りなく透明に近いブルー 』で群像新人文学賞 、第75回芥川賞 を当時最年少受賞。
今回読んだ作品は、村上氏の今を支える一つだといえる。
この作品から、彼の躍進がはじまったのだろう。
それにしても、内容に驚いた。村上氏の作品を読みなれているいる人にとっては、そうでもないのかもしれないが(僕も何冊が読んでいるが・・・)、その破天荒さには若い力を感じた。
破天荒という表現は適切ではないが、過激な要素を題材にした作品であった。
覚せい剤、マリファナ、乱交パーティ、リストカット、暴力・・・言葉を聞くだけで、凄まじい想像がかき立てられそうそうだ。
この作品が格式の高い芥川賞を受賞をしたのは、やはり時代の違いもあったのだろう。
今だったら、どうなのだろう?
文学という面でみたら、どのような題材でも問題ないのだろうか。
過去の自由度の高さに、また現在との違いが伺える。
内容は、とても24歳と若い年齢の村上氏が書いたとは思えないほどに、文章にもセンスが溢れている。こんな表現力があったのだから、この人は怪物だなと今にして思う。だからこそ今の村上龍があるのだろう。